アグリツーリズモの意味とは?これからの観光のスタンダードになる?!

ローカル

非常事態宣言から一か月。不要不急の外出自粛で飲食業や観光業が大打撃を受けているのを見ると、お出かけ好きの私としては悲しい。
その一方で、最近は家庭でできることに注目が集まり、パン作りや家庭菜園などが盛り上がっているよう。

そして今、個人的に注目しているのが、アグリツーリズモ(Agriturismo)

今日はあなたがあまり聞いたことのない言葉であろう、アグリツーリズをご紹介したい。

アグリツーリズモ(Agriturismo)とは?その意味とイタリアの暮らし

アグリツーリズモとは、イタリア語で「アグリクルトゥーラ(Agricultura)=農業」と「ツーリズモ(Turismo)=観光」が合わさった造語。
英語でアグリカルチャー+ツーリズモといったほうがわかりやすいかもしれない。

直訳すると日本で言う「観光農園」のように感じるけれど、イタリアのアグリツーリズモは少し違っている。
アグリツーリズモはいわゆる日本の○○狩りのようなものではなく、農家が観光客へ自分の敷地内の部屋や食事を提供する宿泊施設。

農家に数日滞在し、農作業を体験したりその土地の文化を楽しみながら過ごす。ひとことで言えば「田舎暮らしを楽しむ観光」といったところ。

もともとは1965年、過疎化により人手不足となった農家の人たちが、家の一部を宿泊施設として改装し、田舎ならではの豊かな自然と料理で旅行客をもてなそうと考えた。
そして農作業を観光客に手伝ってもらうことで、都会にはない体験ができる旅行として定着させようと行動を起こしたのが始まり。

日本では農泊や民宿というと価格もお手頃で庶民的なイメージだけれど、現在のイタリアのアグリツーリズモはオーガニックにこだわった有機農家からプール付きの高級リゾートまで様々。
私が1年過ごしたトスカーナ州はイタリア国内でアグリツーリズモを運営している農家が一番多く、日本人にも人気の宿泊先になっている。

アグリツーリズモが日本のものと大きく異なる点は、宿泊客に提供する食材は運営する農家が生産したもの、もしくはその地域の特産品を使うことが法律で定められているということ。

これは地域性や伝統を大切にし、スローフード発祥の地イタリアならではだと思う。
イタリア人は家族と美味しい食事を共にする時間を、何よりも大切にしている。

あの星野リゾートが、国内初アグリツーリズモリゾートをオープン

昨年2019年11月に星野リゾートから国内初のアグリツーリズモリゾート施設「リゾナーレ那須」がオープンした。

引用:リゾナーレ那須公式サイト

星野リゾートだけあって建物や内装のみならず、アクティビティや食事までそろっているのはもちろん、注目すべきは農業体験。
那須の広大な土地で体験する農業は、”遊びの収穫体験”だけではなく耕運や有機肥料づくりなども含まれており、化学肥料や農薬等を使わない循環型有機農法を核として実践している。

農業と観光

星野リゾートは高級だけれど、これからの時代、これに近いかたちで観光が発展するのではないかと密かに思っている。

アフターコロナの観光はどうなるのか

「観光」は時に行き過ぎてるように思う部分もあるけれど、それでも私は日本も海外も、いろいろな世界が見たい。

だからこそ、観光業や航空業も頑張ってほしい。

アフターコロナの世界はどうなっていくのか、私には全くわからない。

でもテレワークや仕事のオンライン化が進み
お金というものの価値観も大きく変わりつつある今

アグリツーリズモは各地で自給率を上げ、さらに人と地球が循環していけるものなのではないだろうか?

まとめ

何はともあれ、これから農的なことの価値が上がってゆくんじゃないかと思う。
まぁ、私が言ってもただの戯言なんだけれども、イタリアもリゾナーレ那須にも
早く行ける日が来ることを切に願う。

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